外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
こうしている間にも、時間は刻々と過ぎていき、タイムリミットが迫ってくる。
否応なく焦りを増しながら、私は庭から回廊を横切り、屋敷の裏手に足を踏み入れた。
車一台がやっと通れるほどの、建物と石塀に挟まれた狭い空間は、お昼が近いこの時間でも陽が射さず薄暗い。
あの華やかな日本庭園を通り過ぎてきた今、空気までもがひんやりと冷たく感じる。
思わず二の腕を摩り、ぶるっと震えたその時。
「ふーっ……」
お腹の底から吐き出すような、太く大きな息が聞こえて、私はギクッとしてその場で足を止めた。
前方少し先に目を向けて窺うと、なにやら白い物が地面に落ちているのが見える。
それがなにか判別できないまま、目線を横にずらしていって、私はギョッとして目を剥いた。
人間の足。
生足が、屋敷の壁からにょきっと二本伸びて見える。
怖々と前に踏み出し、眉を寄せて目を凝らしてみると、勝手口に上がる二段ほどの階段の陰に、人が座っているようだ。
どうやら、最初に目にした白い物は、脱ぎ捨てられた足袋だったらしい。
得体の知れない恐怖が、ジワジワと滲み出す。
それでもそおっと、抜き足差し足で近寄ってみた。
そして――。
「っ、きゃあああっ!!」
「な、なんだなんだっ!?」
そこにその男の人を見止め、私は悲鳴を上げた。
それに驚いた男の人が、上擦った声で呼応してくる。
否応なく焦りを増しながら、私は庭から回廊を横切り、屋敷の裏手に足を踏み入れた。
車一台がやっと通れるほどの、建物と石塀に挟まれた狭い空間は、お昼が近いこの時間でも陽が射さず薄暗い。
あの華やかな日本庭園を通り過ぎてきた今、空気までもがひんやりと冷たく感じる。
思わず二の腕を摩り、ぶるっと震えたその時。
「ふーっ……」
お腹の底から吐き出すような、太く大きな息が聞こえて、私はギクッとしてその場で足を止めた。
前方少し先に目を向けて窺うと、なにやら白い物が地面に落ちているのが見える。
それがなにか判別できないまま、目線を横にずらしていって、私はギョッとして目を剥いた。
人間の足。
生足が、屋敷の壁からにょきっと二本伸びて見える。
怖々と前に踏み出し、眉を寄せて目を凝らしてみると、勝手口に上がる二段ほどの階段の陰に、人が座っているようだ。
どうやら、最初に目にした白い物は、脱ぎ捨てられた足袋だったらしい。
得体の知れない恐怖が、ジワジワと滲み出す。
それでもそおっと、抜き足差し足で近寄ってみた。
そして――。
「っ、きゃあああっ!!」
「な、なんだなんだっ!?」
そこにその男の人を見止め、私は悲鳴を上げた。
それに驚いた男の人が、上擦った声で呼応してくる。