外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
藤悟さんは口を噤んで長い足を組み上げ、顎を摩って私を眺めていたけれど。
「だったら、俺が教えてあげようか?」
わずかに逡巡した後、口元に手を当てながらそう言った。
「っ、えっ!?」
私はギョッとして、ひっくり返った声をあげてしまった。
「そんな、滅相もないです!」
「どうして?」
「周防家の跡取り息子の藤悟さんに教わるなんて、畏れ多いです!」
勢いよく拒否する私に、藤悟さんは「はは」と乾いた声を漏らして苦笑した。
「俺が先に生まれたってだけ。奏介に教わるのと同じことだよ」
「そうかもしれませんけど、藤悟さんはお教室いっぱい持ってて、お忙しいし」
「奏介の方が忙しいよ。一緒に暮らしてるのに、教える時間ないんだから。それに、実践で学ぶ方が上達も早い」
バチッと片目を閉じてウィンクを向けられ、私は思わずドキッとして言葉をのんだ。
確かに、藤悟さんの言う通りで、間違いはない。
「七瀬さんを周防の嫁として教育するんだから、俺は義兄として協力するよってこと。お月謝とかも考えなくていい。ただし、俺の身体が空いてる時……毎週決まった日時ってのは無理だけど」
次々とテンポよく繰り出される提案に、私は無意識に喉を鳴らした。
私のために時間を割いてもらうなんて、恐縮だけど。
藤悟さんの提案は、今、素直にありがたい。
「だったら、俺が教えてあげようか?」
わずかに逡巡した後、口元に手を当てながらそう言った。
「っ、えっ!?」
私はギョッとして、ひっくり返った声をあげてしまった。
「そんな、滅相もないです!」
「どうして?」
「周防家の跡取り息子の藤悟さんに教わるなんて、畏れ多いです!」
勢いよく拒否する私に、藤悟さんは「はは」と乾いた声を漏らして苦笑した。
「俺が先に生まれたってだけ。奏介に教わるのと同じことだよ」
「そうかもしれませんけど、藤悟さんはお教室いっぱい持ってて、お忙しいし」
「奏介の方が忙しいよ。一緒に暮らしてるのに、教える時間ないんだから。それに、実践で学ぶ方が上達も早い」
バチッと片目を閉じてウィンクを向けられ、私は思わずドキッとして言葉をのんだ。
確かに、藤悟さんの言う通りで、間違いはない。
「七瀬さんを周防の嫁として教育するんだから、俺は義兄として協力するよってこと。お月謝とかも考えなくていい。ただし、俺の身体が空いてる時……毎週決まった日時ってのは無理だけど」
次々とテンポよく繰り出される提案に、私は無意識に喉を鳴らした。
私のために時間を割いてもらうなんて、恐縮だけど。
藤悟さんの提案は、今、素直にありがたい。