外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
奏介の妻として胸を張って、お茶会のお手伝いができるようになりたい。
それなら、ここはご厚意に甘えさせてもらい、少しでも早く役に立つ嫁になるのが先決じゃないだろうか。
私はそこまで思考回路を働かせて、そおっと藤悟さんを窺い見た。
彼は私の返事を待って、黙ったままニコッと微笑む。
その笑顔を見て、私は意を決した。
「あの。本当にご迷惑にはなりませんか?」
「うん」
「じゃ、お願いしてもいいですか」
彼の即答を聞いて、私も勢い込んでお願いした。
それには「気持ちいいくらい即決だねえ」と苦笑いが返ってくる。
「私、奏介に恥をかかせてしまったままでは、嫌なんです!」
お茶会での激しい羞恥を胸に蘇らせて、自分を鼓舞した。
本当に、穴を掘ってでも隠れたいほど、情けなかった自分。
何度思い出しても泣きたくなるけど、あの失敗があるから、奏介のために頑張れる!
胸の高さに持ち上げた手を、ギュッと固く握りしめる。
向かい側で藤悟さんが、ふふっと笑って目を細めた。
「OK。じゃあ、可愛いお弟子さん。これからよろしく」
私は「はいっ!」と返事をしながら、その場に立ち上がった。
「よろしくお願いします、藤悟さん! じゃなくて、先生。……師匠?」
大きく首を傾けて呼び方を改める私に、彼は口元に手を当ててぶぶっと吹き出した。
それなら、ここはご厚意に甘えさせてもらい、少しでも早く役に立つ嫁になるのが先決じゃないだろうか。
私はそこまで思考回路を働かせて、そおっと藤悟さんを窺い見た。
彼は私の返事を待って、黙ったままニコッと微笑む。
その笑顔を見て、私は意を決した。
「あの。本当にご迷惑にはなりませんか?」
「うん」
「じゃ、お願いしてもいいですか」
彼の即答を聞いて、私も勢い込んでお願いした。
それには「気持ちいいくらい即決だねえ」と苦笑いが返ってくる。
「私、奏介に恥をかかせてしまったままでは、嫌なんです!」
お茶会での激しい羞恥を胸に蘇らせて、自分を鼓舞した。
本当に、穴を掘ってでも隠れたいほど、情けなかった自分。
何度思い出しても泣きたくなるけど、あの失敗があるから、奏介のために頑張れる!
胸の高さに持ち上げた手を、ギュッと固く握りしめる。
向かい側で藤悟さんが、ふふっと笑って目を細めた。
「OK。じゃあ、可愛いお弟子さん。これからよろしく」
私は「はいっ!」と返事をしながら、その場に立ち上がった。
「よろしくお願いします、藤悟さん! じゃなくて、先生。……師匠?」
大きく首を傾けて呼び方を改める私に、彼は口元に手を当ててぶぶっと吹き出した。