妖精の涙
参
一週間後、村人たちの計画が決まり、すぐに実行された。
明たちが登校している途中。
村人たちは深雨に聞こえるように、深雨の陰口を言い続けた。
それは当然、隣にいる明にも聞こえていた。
「深雨、気にしたらダメだからね」
「うん……」
そう言う深雨の表情は曇っていた。
その日の夜、村人たちが待ち望んでいた雨が降った。
村人たちは作戦が上手くいっていると考えた。
だから、次の日からも陰口を言い続けた。