妖精の涙
「帰れ!」
「この村にお前を養えるほど余裕のある人間なんかいないんだ!」
「この村に入ってくるな!」
村人たちはこのような言葉を深雨に浴びせた。
深雨は明の袖口を掴む。
その震える手に、明は自分の手を重ねた。
「深雨、大丈夫だよ」
明のその言葉に、深雨は少し安心したような表情を見せた。
そして、明は村人たちを睨んだ。
「よそ者の味方をするつもりか!?」
「だったらお前も出ていけ!」
「何も出来ない子供のくせに!」