クールな社長の裏の顔
社長の告白
社長に連れられたお店は、落ち着いた雰囲気の居酒屋だった。
店内は薄暗くテーブルに座敷という和の空間。
「お疲れ」
「お疲れ様です」
カチンと二つのグラスが重なり合う。
社長はビールで、彩矢はカルピスサワーを頼んだ。
「煙草、いいか?」
「あ、はい。どうぞ」
煙草に火をつけて口に含み、ゆっくりと紫煙を吐き出す。
そのしぐさが妙に色っぽくて、彩矢は思わず視線を逸らした。
(やっぱり、かっこいいな。なんで私なんかと飲みに来たんだろう)
どうみても社長と釣り合わないし、仕事以外で話すこともほとんどないのに。
社長の考えていることがわからなくて、彩矢は小さくため息を吐いた。
「居酒屋よりもイタリアンのほうがよかった?」
「え」
「昼間。イタリアンに誘われてただろう」
「っつ、しゃ、社長。どこから聞いてたんですか……?」
「あの男に声をかけられたときからみてた」
「っつー」
ということは、全部聞かれていた―?
あの盛大な告白も、おどおどしている彩矢の姿も。
顔から火が出るほど恥ずかしい。
「人の告白シーン、はじめてみたしな」
「助けるならもっと早く助けて下さいよ」
消え入りそうな声で彩矢が抗議すると、社長はふっと小さく笑んでからかうように言った。
「君の反応が可愛かったから、見ていたかったんだ」
「っえ」
店内は薄暗くテーブルに座敷という和の空間。
「お疲れ」
「お疲れ様です」
カチンと二つのグラスが重なり合う。
社長はビールで、彩矢はカルピスサワーを頼んだ。
「煙草、いいか?」
「あ、はい。どうぞ」
煙草に火をつけて口に含み、ゆっくりと紫煙を吐き出す。
そのしぐさが妙に色っぽくて、彩矢は思わず視線を逸らした。
(やっぱり、かっこいいな。なんで私なんかと飲みに来たんだろう)
どうみても社長と釣り合わないし、仕事以外で話すこともほとんどないのに。
社長の考えていることがわからなくて、彩矢は小さくため息を吐いた。
「居酒屋よりもイタリアンのほうがよかった?」
「え」
「昼間。イタリアンに誘われてただろう」
「っつ、しゃ、社長。どこから聞いてたんですか……?」
「あの男に声をかけられたときからみてた」
「っつー」
ということは、全部聞かれていた―?
あの盛大な告白も、おどおどしている彩矢の姿も。
顔から火が出るほど恥ずかしい。
「人の告白シーン、はじめてみたしな」
「助けるならもっと早く助けて下さいよ」
消え入りそうな声で彩矢が抗議すると、社長はふっと小さく笑んでからかうように言った。
「君の反応が可愛かったから、見ていたかったんだ」
「っえ」