しゃぼんだま
その日の放課後。
独りで帰っていると…
「一緒に帰ろ!!」
また君がきた。
「ん、」
嬉しそうに君はついてくる。
私は何も反応しないのにそれでも君は楽しそうに、輝いた笑顔で私の事をみる。
「僕ね、しゃぼんだま好きなんだ!」
公園から流れてきたしゃぼんだまをみながら、君は言う。
「…」
「すぐ割れちゃうけどさ、ずっと高いとこに 行って、みんなに存在を知らせるでしょ?
 そこには何かがある気がして、前はきれい な花が咲いていて、」
すると、彼はほんのり頬を染めて、
「今日は君がいた…」
ああ、確か窓からしゃぼんだまが入ってきていた。近くで誰かが作っていたのか、それとも…
「ど、どうかした?」
「別に…」
神様が私に君を会わせてくれたのかな、なんて…

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