黒猫さんの忘れたいこと。
「おはよ。今日転校生来るの?」
「そうみたい。6人も来るらしいよ。」
へぇ、多いな。
「で、もっと面白い情報がこれ。」
直樹が携帯の画面を見せてくる。
「ふーん。これは面白いな。」
俺は平凡だった学校生活が、変わり始める予感にニヤリと笑う。
「うわぁー、悪い顔してんな。お前のその顔は。ぜってぇ、めんどくさいことになるじゃねーか。」
「優希、ほどほどにね。大輝もだよ。」
大輝は思いっきり顔をしかめながらも、目は新しい獲物を見つけたようにギラギラとして、直樹はそんな俺達の面倒を見る未来を想像してか、苦笑いをしていた。