扉の向こうはいつも雨
15.再び
 何日もの日が過ぎた。

 桃香は言いつけ通り部屋に籠っている宗一郎へ声を掛けたり、ましてや部屋に入ろうとはしなかった。

 桃香が寝た頃に起きているらしく、何も出来ない桃香に食事が用意されていることもあった。
 こんな時まで気遣いをしてくれる宗一郎に胸が痛くなる。

 きっと、宗一郎は何かに思い悩んでいるのだ。
 家系図を見たことで何か……。








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