霊界ナビゲーター〜光と闇〜
ふと、砂利を踏む音が背後から聞こえてきた。





奈麗が音のするほうへふり返ると、少女がこちらにやってきた。





目鼻は大きく、とても愛らしい顔立ちが印象的だった。



歳は同じくらいだろうか。



春らしい色合いの丈の短いピンクのワンピースが良く映えている。





「はじめまして。私も、そこの綺麗な神霊に来いって言われてここまで来たの。あなたもその神霊が見えるのね。」





奈麗は驚きを隠せなかった。自分以外で霊が見える人に出逢うのは初めてだったからだ。





「え?神霊・・・?あなたも彼が見えるの・・・?」





「神霊とはね、日本の古くから存在する自然霊のことよ。ねぇ、どういうことか説明してくれるかしら。」






少女が青年の方を向いて問いかけると、奈麗も向き直って青年を見る。





青年は無言のまま、授与所を指差した。





風がまたふわりとなびく。木々が騒ついた。





二人の少女は指差す先の授与所を見つめた。





先程まで閉まっていた授与所はいつのまにか開いている。




「二人はあそこの御守りを購入し、その御守りを抱きながら今晩寝なさい。そしたら教えよう。」




二人の少女の声が重なる。




「「………は?」」

















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