人気No. 1ホストに秘密、バレました。
本来はホストなんてやりたくなかったが、バイト代が高いという事で渋々やっていたんだ。別に辞めさせられてもいい。
俺はそう思いながらアオイさんを見る。
するとアオイさんはニヤリ、と笑って俺を離してソファーに座る。
「ばーか」
『え?』
「辞めさせる訳ねぇよ。こんなおもしれー奴。からかっただけだよ」
『………はい?』
(全くアオイさんの意図が見えない…)
「女なのにわざわざホスト選ぶんだから、それなりの理由があんだろ?」
『……まぁ』
「だから、教えろ」
『はい?』
「理由」
アオイさんは当然、というかのようにそう言った。
『そんな…、大した理由じゃ、ないですよ』
そう言うとアオイさんは被せるように「取り敢えず言え」と言った。
(うへ、解せぬ)
俺はため息をついて理由を話した。