無題 〜奇跡の7つ子〜
私が寝ていた病室の向かいに、愛鳴は、寝ていた。

あの時見た、黒い印は、額には、なかったけれど、手のひらに、♣のマークがあった。

これは……アリエルのマーク。

あの天使の翼の一枚に、♣のマークがある。黄色の♣マーク。

アリエルは、そのことに気づいていないみたいだけど、本で読んだことによれば、それは、契約された時に出てくるマークらしい。

と、言うことは、


アリエルと愛鳴は、契約をしている。

ということ。

でも一体なぜ?


あれ?

私は、ふと気がつく。

そして、みんなの人数を数え始めた。

1、2、3、4、5、6、7、8….…

あれ?1人足りない。

「ねぇ、みんな。ウサギは、どこに行ったか、知らない?」

私は、ウサギがいないことに気がつき、みんなに聞いた。

みんなは、顔を伏せた。

「それが…気づいたらいなくて。探してもいないんだ。」

架鳴が、言った。

マッドのところに行ったんだ…

一体何を考えているんだ?

ウサギ!!
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