セーヌ川に魅せられて~パリジャンとの淡い恋~
エッフェル塔の上に30分くらいいた。
ずっと手を繋いで、ずっとくっついていた。
アランは、紙に書いてきた日本語を話してくれた。
その横顔を見ていると、アランの誠実さが伝わってきて、
涙が出そうになった。
「レイのエガオがスキです。」
「レイはオモシロイです。」
「またあえますか」
何も話せない自分が恥ずかしく、情けない。
私は、言った。
「私も、アランの笑顔がスキ。」
「アランが好き・・・」
アランは、今度は「ジュテーム」とは言ってくれなかった。
照れ臭そうに笑って、私の髪を撫でた。
今夜で終わり・・・だよね。
短い恋の終わり。