セーヌ川に魅せられて~パリジャンとの淡い恋~
「ボンジュ~ル!!」
初めてのフランス人との出会い。
ホテルのボーイさんだった。
いかにもフランス人って感じのお洒落な雰囲気の人。
「お~ボンジュール!!」
大声で答えた私に悠希が突っ込む。
「フランス語は、ぼそぼそって話した方がかっこいいんだよ!」
笑い合う3人を見て、ボーイさんは微笑んだ。
「オーボアー」
何?
何それ!!
初めて聞く言葉を、とりあえず言ってみる。
「オーボア!!」
にっこりと微笑むボーイさん。
部屋の前まで来ると、聖がチップを渡した。
「メルシー!」
ボーイさんは去っていく。
これぞ、外国!!!
チップなんて初めての経験!!
「オーボアって何だろ??」
部屋に入ると、聖がガイドブックで調べてくれた。
「またねって感じみたい。オ・ルボワールって書いてある。これだよね!」
「わーいわーい覚えた!オーボアオーボア、メルシーメルシー!」
ふかふかのベッドの上で飛び上がる私。