セーヌ川に魅せられて~パリジャンとの淡い恋~
「レイ・・・レイ・・・」
ゆっくりと抱きしめられた私は、意識がなくなっちゃうんじゃないかと思うくらいに幸せで・・・
「レイ・・・あいたかった。」
「アラン、私も会いたかった。」
アランは、私の手を引っ張って、セーヌ川の上にかかる橋に向かって走った。
そこから見るセーヌ川はとても綺麗で、川を見下ろしながらアランは
私の首にマフラーを巻いた。
「レイ、プレゼント フォー ユー・・・」
「いいの?アラン、くれるの?メルシー!!!一生大事にする!!」
アランはわからない日本語なのに、理解してくれているように感じた。
そして・・・
アランが、私の目をじっと見つめた。
「レイ、また会える?」
頷いた私に・・・
そっと
キスをした。
フランスだから
パリだから
真昼間の橋の上でのキスも
恥ずかしくないね。
アランは、優しくキスをして・・・
ポケットから何かを取り出した。
封筒と名刺のようなものを私に渡した。
「ココ、お店。」
「わかった!あのお店にまた行くから!!」