強引上司に捕まりました


「私からの話は以上となります。ご清聴ありがとうございました」

なんとか無事に会社説明会を乗り切ることが出来た。

人事の人たちからも労われ、少しは会社の役に立てたのかなと、ホッと胸を撫で下ろした。

「お疲れ」

帰り支度をしていた私の背後から聞き慣れた声が聞こえて振り返った。

「課長!?どうされたんですか?」

思いもかけない人がいて、身体がビクッとなった。

「緒川の勇姿を見に来た」

「勇姿って…。まさか、聞いてたんですか?」

「あぁ。裏で聞いてた。人事部長が褒めてたぞ」

「どうも、ありがとうございます…」

「それより…」

課長は近づいてきて、私のおでこに手を置いた。

「な、なんですか!?」

「緒川、熱あるだろ?」

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