強引上司に捕まりました
悪魔の微笑み。
課長の表情はまさにそんな感じ。
なんだかマズイ気がしてきた。
どうやら言ってはいけないことを言ってしまったらしい。
「あの、お手柔らかに、お願いします…」
「もうすでに頼みがいくつかあるが、まぁ、追々だな」
「頼みって、どんな?」
「まぁ、いろいろな」
色気駄々漏れの雰囲気で言われてしまい、身体がビクッと跳ねた。
「ようやく手に入ったから、ゆっくり味わってもいいが、強引に啼かせたい気もする」
「!?」
とんでもない爆弾発言に、なんと答えたらいいのかわからない。
「とりあえず仕事するぞ」
課長は颯爽と営業課のフロアに戻っていく。
その場にポツンと佇む私が我に返ったのは、始業直前だったのは言うまでもない。