お見合い相手は俺様専務!?(仮)新婚生活はじめます
「そういえば成田さんに、彼氏宣言してたよね。本当は私のこと、好きなんじゃないの?」
「あれは、成田が二度とお前に手を出さないようにと考えて言っただけだ。真に受けるなよ」
「ふーん。前に私が遅刻した朝、恋人でもない女を車に乗せないとも言って送ってくれなかったよね。今、私を乗せてる意味は? 一緒に暮らしてたら、俺の女だと思うようになったんじゃないの?」
「アホか。ひと月半後に振る予定の女と交際する気はない」
私に恋愛感情を持っていないのはわかっているので、拒否されても傷つくことはない。
むしろムキになって否定されると、私が優位に立っている気分で楽しくなる。
「無理しなくていいよ。私のパンツ見て興奮したんでしょ? こっそり匂いを嗅いだりしたんじゃないの?」
もっと慌ててデレてほしい。
そう思ってのからかいの言葉に、彼が急に真顔になって黙り込んだ。
怒ったのではなく、どうしようかと考えているような雰囲気で、無言の間に私は目を瞬かせて戸惑う。
「え……もしかして、本当に嗅いでた?」
「俺は変態じゃない!」
彰人が声を荒げて否定したら、車は停車した。
タワーマンションの地下駐車場に帰り着いたのだ。
エンジンを切った彼は不機嫌そうな声で「さっさと降りろ」と指示をし、私より先に降車する。
続いて降りた私はちょっとからかいすぎたかと反省しつつ、足早に歩く彼を小走りに追いかけ、隣に並んだ。
「あれは、成田が二度とお前に手を出さないようにと考えて言っただけだ。真に受けるなよ」
「ふーん。前に私が遅刻した朝、恋人でもない女を車に乗せないとも言って送ってくれなかったよね。今、私を乗せてる意味は? 一緒に暮らしてたら、俺の女だと思うようになったんじゃないの?」
「アホか。ひと月半後に振る予定の女と交際する気はない」
私に恋愛感情を持っていないのはわかっているので、拒否されても傷つくことはない。
むしろムキになって否定されると、私が優位に立っている気分で楽しくなる。
「無理しなくていいよ。私のパンツ見て興奮したんでしょ? こっそり匂いを嗅いだりしたんじゃないの?」
もっと慌ててデレてほしい。
そう思ってのからかいの言葉に、彼が急に真顔になって黙り込んだ。
怒ったのではなく、どうしようかと考えているような雰囲気で、無言の間に私は目を瞬かせて戸惑う。
「え……もしかして、本当に嗅いでた?」
「俺は変態じゃない!」
彰人が声を荒げて否定したら、車は停車した。
タワーマンションの地下駐車場に帰り着いたのだ。
エンジンを切った彼は不機嫌そうな声で「さっさと降りろ」と指示をし、私より先に降車する。
続いて降りた私はちょっとからかいすぎたかと反省しつつ、足早に歩く彼を小走りに追いかけ、隣に並んだ。