無敵の剣
支度が整い、少し早めに家を出た

深雪に手を引かれながら想う



多分、ひとりで歩ける




「姫様と侍女ですね!」


私と雪は、姫と護衛だったがな

楽しそうな深雪に、手を離せとも
言う必要ないか





「深雪」


「はい!」






深雪の手を引き、立ち止まる


「どうされました?」



囲まれた


5人か



どうにか、やれるかな?




「深雪 私の事は心配いらないから」

「???何です???」

「名を呼ぶな それと…
走らずに皆と合流しろ」

「え?」

「行け」


コソコソと深雪に告げた


深雪の手が、戸惑いながらも
私からスルリと離れた



「きゃっ!」



深雪を捕まえようとした人を私が制止する


「私に用があるんでしょう?」


深雪が立ち去る


「話のわかる女だ」


ギシギシと縄をかけられ
轡をはめられ、籠に押し込まれる




どこかの屋敷に到着して




ポンと蔵に入れられる





しばらくするとひとりで誰かが来た




この気配…





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