無敵の剣
「脱がせろと言ったはずだ」


再び、藤堂さんが私の着物に触れる


なかなか脱がせないでいると
他の男が強引に胸元を開く


「痛っ!」


爪で胸が引っ掻かれた


「おい!乱暴に扱うな!
傷がついたじゃねぇか!!!」


藤堂さんが手拭いで
止血してくれているんだろうけど

胸…触ってる……


「あの、自分でします」


「わ……悪い」



恥ずかしい…… 


胸元を見えないように閉じながら
止血する



「思ったより、傷が深いな薬を塗ろう」


「俺の爪は、武器なみだからな」


「チッ だったら気をつけろ!」




男達が蔵を出る



少しして、薬を持ってきた藤堂さんが



「薬塗るから… ごめん…」





なんて、戸惑う間もなく


藤堂さんに胸を触られる


いや、これは治療だ!!


治療なんだー!!!



無意識にしがみつき、目をぎゅっと閉じる



「血は止まったみたいだし、薬も塗ったから
これで大丈夫だよ!痛む?」


「いえ///// ありがとうございます/////」


「綺麗な肌に… 傷がついてしまったね…」


「大丈夫です 私、見えませんから」


「ねぇ?本当に見えないの?」


「ええ」


返答すると私の唇には、柔らかな…
これは、唇か!?

慌てて、藤堂さんを押す


< 142 / 361 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop