無敵の剣
着物を整え





目的の場所へ


雪からのお金は、集落の人々の暮らし再建の為に配った

その金で借りた


皆の住む長屋は、静まり返っていた





気配もなく

血のにおい




口封じに殺された…








私は、長屋を離れ


トボトボと屯所に向かう







ゼンさん…








ゼンさんの安否が心配になる







私もついて行けば良かった…










「いた!!いたぞ!!」


「幸!!」





護衛役の永倉さんと藤堂さんが
私を探してくれていた




私がしょんぼりと座っているから


藤堂さんが私を抱きしめてきた



「おい!平助!!何してんだよ!!」



藤堂さんは、何も言わない


きっと…


この口封じを知っていたんだ




藤堂さんの気持ちを考えると
私は、胸が苦しくなる



こんなの望んでいるはずがない



盲目の女達を

無力な人々を



暗殺するなんて…






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