無敵の剣
数日後

薩長が同盟を結んだとの報せが届いた










永倉さんと藤堂さんが私を見張っていたけど、屯所を抜け出した



記憶をたどるように、町を歩く




「にゃあーん」



桜…



「にゃあ」


ネコ…





「屯所に帰れ…」




私は、再び歩き始めた






2匹が、私についてくる





……困る






「帰れ」






帰る気配のない2匹にため息


どうしよう




ふと、桜が懐いていた人を思い出した



まさか…




「沖田さん…ついてきてる?」



勘で言っただけだが



「あれ? バレました?
おかしいなぁ~ 上手につけたのに!
どこに行くんです?
私も一緒に行きます!!!」



体調が良く、隊務に復帰しただけあり
沖田さんの勘も冴えているようだ


そして、その沖田さんと一緒に気配


「なんで…壱まで…」


「あぁあ!!沖田さんが見つかるから!!」


「えー!私のせいですかー!?
桜とネコが、見つかったからでしょう!?」


「2人とも、なぜついてきた」



私は、静かに問う




「ネコが落ち着かなかったんだよ
障子破って廊下に出たから
後をつけてたんだ
たまたま桜を抱いた沖田さんに遭遇して
屯所を出るの躊躇ってたら
『私が責任持ちます!』って言うから」


「拳骨貰うなら
3人まとめて貰いましょう!」





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