無敵の剣
私を認めてくれた人



「女同士、仲良くしましょうね!斎藤さん」





出会ったその日から

私は、雪に救われた



言ってもいないのに、私を女と見破り



「強いんでしょう?守ってね!」



ありのままの私を認めてくれた




「なぜ、女だとわかった?
私は、男の格好してるのに…」


「そうなの?見えないからわからないわ!
声で女なのはわかったよ!」




盲目の雪は、何でも自分で出来た
日常で私が助けることは、なかった




「雨が降りそうね
洗濯物入れておきましょう」




雪の感覚は、素晴らしく



目で見てもわからないことを感じとる



「お隣のおばあちゃん、具合悪いのかしら?
ちょっと様子見てきてくれる?」




朝からお婆さんの気配がないのだとか



行ってみると、確かにお婆さんは風邪をひき、寝込んでいた




「すんまへんなぁ… おおきに…」




私は、お婆さんの看病をした





お婆さんが元気になり

雪の家に帰る





「斎藤さん、おかえりなさい!」


「コレ、お婆さんが御礼だって」




クンクンと嗅ぐ





「あら!おはぎ!?」


「あぁ彼岸だからって」






凄いと思った



私も家では目を閉じ、感覚を磨こうとした







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