無敵の剣
屯所に帰り、自室で壱と2人




「今夜、会津本陣に戻るけど…大丈夫か?」


「心配なら、もう少しいればいい」


「一は、もっと仲間を頼れ
皆、良い奴じゃねぇか」


「そうだな」



新選組の良さが壱にもわかって良かった


私は、壱に微笑んだ



「土方さんの事……」


「ん?」


「……好きなんだろ?」


「ああ」



隠す必要もない、はっきり言えば
壱が、もじもじとする


「俺が、殴ってやろうか!?」


どうやら、壱の中では
土方さんが二心を抱いて
私は、フラれた感じなんだな?


「土方さんと君菊は、元より恋仲だ
私は、土方さんの下で刀を振るだけの役割
自分の立場は、わきまえている」


「一は!俺もだけど
ちゃんと言わないから!!!」


「そう、言わない
昔は、言えなかった
言っても…無駄だと思っていた
今は、自分の目標を達成するために
言わないことを選ぶ
私は、恋仲ではないから
やはり、自分の子は可愛いだろうし
めでたいことだ
私が祝福してあげなければ、余計な気を使わせるだろ」


「それは、後の話だ!!!」


「は?」


「殴っておけ!」


「いや……それは、やめておく」


「なんでだよ!!!」


「昔から、壱は私の事で怒るな
私は、そんなに気にならない事だ
まして、相手が土方さんで殴ってみろ
拳骨のお返しが来そうじゃないか」


「……まったく」


「壱、ありがとう
壱がいてくれて良かったよ
私の居場所を守ってくれて感謝する
お互い、自分らしくいるために
頑張ろうな!」


「ああ 任務で会ったりするかもな」


「ああ 壱、元気で…」


「一も…」





壱が立ち上がる





「やっぱり殴って行こうかな…」



「クスクスッ やめとけ」















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