無敵の剣
藤堂さんと巡察が重なった日
やっと話す機会が出来たことに
浮き足立つ気分だった
特に報告がなければ、自由解散していいと
言われていた
「藤堂さん!少しいいですか?」
「……うん」
気乗りしないって、顔に出過ぎ…
私は、沖田さんに連れて来られた
人気の無い河原に座り
隣に座るように促した
「なんなの?」
不機嫌な藤堂さんに、微笑む
「藤堂さん やっぱり、私に気づいてない!
私の事、諦めないとか言ってたクセに!
軽い気持ちだったんですね!?」
わざと突っかかる言い方をする
「……本物? え!? あ…
ごめん!!!よく見てなかったから!!!
でも、幸は……」
「家茂様に頼んで死んだことにした」
「良かったぁ~
俺……てっきり……」
藤堂さんの目には、薄ら涙が
藤堂さん、誤解してたんだ?
「藤堂さん、私の安全はわかっただろ?
話してくれないか?」
「…すっかり、元通りだね ふふっ」
藤堂さんは、笑いながら目尻を拭った
「言えば……
斎藤は…
俺を嫌いになるよ」
私は、藤堂さんに笑う
「粗方は、知ってます!
でも、藤堂さんの口から聞きたくて」
藤堂さんが私の方に体ごと向き
俯いた
私も、藤堂さんと向かい合う
「江戸で… 幸姫に毒薬を盛ったのは
俺なんだ」
「……」
冷静に話を聞く
「俺… 伊東さんに恩があって
逆らえなくて…
今も、どうしていいか…」
「藤堂さん 覚えてないですか?」
「何を?」
「私の調べでは…」
調べたのは、ゼンさんだけど
あえて、ふせておこう
「藤堂さんは、伊東さん達から逃げる途中
崖から落ち、頭を打ったようなんです
なぜ、逃げたか
覚えてないですか?」
やっと話す機会が出来たことに
浮き足立つ気分だった
特に報告がなければ、自由解散していいと
言われていた
「藤堂さん!少しいいですか?」
「……うん」
気乗りしないって、顔に出過ぎ…
私は、沖田さんに連れて来られた
人気の無い河原に座り
隣に座るように促した
「なんなの?」
不機嫌な藤堂さんに、微笑む
「藤堂さん やっぱり、私に気づいてない!
私の事、諦めないとか言ってたクセに!
軽い気持ちだったんですね!?」
わざと突っかかる言い方をする
「……本物? え!? あ…
ごめん!!!よく見てなかったから!!!
でも、幸は……」
「家茂様に頼んで死んだことにした」
「良かったぁ~
俺……てっきり……」
藤堂さんの目には、薄ら涙が
藤堂さん、誤解してたんだ?
「藤堂さん、私の安全はわかっただろ?
話してくれないか?」
「…すっかり、元通りだね ふふっ」
藤堂さんは、笑いながら目尻を拭った
「言えば……
斎藤は…
俺を嫌いになるよ」
私は、藤堂さんに笑う
「粗方は、知ってます!
でも、藤堂さんの口から聞きたくて」
藤堂さんが私の方に体ごと向き
俯いた
私も、藤堂さんと向かい合う
「江戸で… 幸姫に毒薬を盛ったのは
俺なんだ」
「……」
冷静に話を聞く
「俺… 伊東さんに恩があって
逆らえなくて…
今も、どうしていいか…」
「藤堂さん 覚えてないですか?」
「何を?」
「私の調べでは…」
調べたのは、ゼンさんだけど
あえて、ふせておこう
「藤堂さんは、伊東さん達から逃げる途中
崖から落ち、頭を打ったようなんです
なぜ、逃げたか
覚えてないですか?」