無敵の剣

土方さんの嫉妬は…


平助に向けてではない






私が…






平助に心を開いているからだ












｢斎藤君？　斎藤君？　おーい！｣




｢っ！　へ？｣



目の前で伊東さんが、不機嫌な笑み



｢すみません！！考え事してました！！｣


｢温泉…嫌なのかと？｣


｢あー、全然違うこと考えてて｣


｢油断禁物だよ｣


｢はい｣




伊東さんと温泉に向かい、歩いている

今、考えるべきは、土方さんではなく

伊東さんとの裸の付き合いだった…




温泉に入り、宿に１泊




｢誰も入れないでね｣




伊東さんは、金を多く渡し
温泉を貸切にした



やはり、女だと確信しているんだ




｢これで隠せばいい｣



少し厚めの手拭いを渡される
私は、普通の手拭いしか用意してない



｢ぷっふふっ｣

｢何？｣

｢お気遣いありがとうございます｣



手拭いを受け取った

笑っている私を怪訝そうに見る



｢隠そうという発想が私になかったもので｣


｢それは、余計な気遣いをしたね｣




伊東さんは、呆れていた