無敵の剣
さぁ!帰ろう!!!


と、したのに




「土方君 僕は、君に失望したよ
君は、斎藤君に怪我をさせた
斎藤君は、御陵衛士の大切な一員
君のものじゃない…」



伊東さんが土方さんをギロリと睨む




「僕のだよ」





伊東さんが、勝ち誇った笑みを浮かべる





土方さんは、負けずにギロリとする






「僕は、斎藤君の肌に触れていない
君が疑っているようなことは
していないよ
でも、君は… したんだよね?」





私は、伊東さんを冷静に観察する

これが本性だろう


こうして、山南さんを追いつめたんだろう


敵にしなければ、いい人なんだろうな





「あぁ?君菊の子なら、土方さんの子じゃないぜ!?ありゃ、どうみても違うよ」


原田さんが喋った!!!


弱冠の驚きをかくしつつ


原田さんを見る


原田さんが私に微笑む



この前のこと、気にしている?




「伊東さん!帰ろう!
早く飲み直そう!」



私は、伊東さんを引っ張る




「まだ話をしてますよ」


「そういう、面倒な話は、他でして!
私は、帰って酒が飲みたい!!」


「はぁ?君は、のん気だねぇ」




土方さんが何も言わなかった

君菊とのことを弁解もしないし




……君菊、顔を見ないことを気にしてたな




そっか、土方さんの子じゃないんだ






でも、それは生まれてからわかったこと
そういう関係があって

責任を感じたからで



私は……








「ふふっ」








土方さんを拒んだんだ







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