無敵の剣
温泉から、1ヶ月
次の非番は、平助とそばでも食べようなどど考えながら
刀の手入れをしていると
平助が真っ青な顔して帰ってきた
「おかえり」
普通に声を掛ける
「ただいま…」
平助の声は、震えている
とりあえず、刀の手入れを優先して
平助が落ち着くのを待とう
手入れが終わり、片づけをしながら
「落ち着いたか?」
と、問えば
「全然…」
落ち着かないらしい
私は、平助の横に座り、背中に手を当てる
「鈴木…か?」
コクリと頷いて、私に体を向かい合わせにする
「落ち着いて聞け!一、いいか!
落ち着いて聞くんだぞ!」
私は、落ち着いているんだが…
ニコッと笑って見せると
「鈴木…鈴木が、俺に言ったんだ…
『近藤局長を暗殺しろ』って…」
事の大きさと平助の顔色が一致した
でも、私にしてみれば
密偵である私に、筒抜けなのと
1番暗殺に不向きな平助を選んだ鈴木の間抜けさに笑ってしまう
「ちょっ!何、笑ってるのさ!!
鈴木が、新選組を乗っ取る気なんだぞ!?
……それとも、嘘だと思ってんのか!?」
「すまん 違う!
平助が私に嘘なんてつくはずが無い
なんていうか…
伊東さんの弟なのに、あまりにも知恵がないというか」
「伊東さんも賛成してるらしい」
「……それは、はったりだな」
「え?」
「私は、伊東さんをよく見てる
多分…鈴木より、正確に伊東さんを知っている
伊東さんが反対したから、平助を焚きつけて、暗殺計画が動いていると匂わせて
伊東さんの尻に火をつけるつもりだろう
でも、そんなことしたら御陵衛士は
新選組に壊滅させられる
力の差が歴然だからな」
「……そ、それもそうだな」
「平助… 私達は、中立的な立場にいる
いいか? 鈴木の言うことを鵜呑みにするな! あいつは、信用出来ない
鈴木に協力は、すると言ったが伊東さんの
意に反することは、鈴木の為にならん
かといって、伊東さんの指示に全て黙って従うこともない
私達は、やりたくないことは、しない
この立場を貫く! いいな!?」
「お、う… 時々、一が凄く土方さんに似てると思うんだけど…」
「は? 私が鬼みたいってことか?」
「ぷっ! そうじゃなくて! 鬼って!」
自分でも、似てると思うよ
伊東さんは、嫌いじゃないが
弟の為なら見境が無い
だったら、私だって
非情にならなければいけない
平助を守る以外の事は、考えず
毅然と振る舞わなくちゃ
次の非番は、平助とそばでも食べようなどど考えながら
刀の手入れをしていると
平助が真っ青な顔して帰ってきた
「おかえり」
普通に声を掛ける
「ただいま…」
平助の声は、震えている
とりあえず、刀の手入れを優先して
平助が落ち着くのを待とう
手入れが終わり、片づけをしながら
「落ち着いたか?」
と、問えば
「全然…」
落ち着かないらしい
私は、平助の横に座り、背中に手を当てる
「鈴木…か?」
コクリと頷いて、私に体を向かい合わせにする
「落ち着いて聞け!一、いいか!
落ち着いて聞くんだぞ!」
私は、落ち着いているんだが…
ニコッと笑って見せると
「鈴木…鈴木が、俺に言ったんだ…
『近藤局長を暗殺しろ』って…」
事の大きさと平助の顔色が一致した
でも、私にしてみれば
密偵である私に、筒抜けなのと
1番暗殺に不向きな平助を選んだ鈴木の間抜けさに笑ってしまう
「ちょっ!何、笑ってるのさ!!
鈴木が、新選組を乗っ取る気なんだぞ!?
……それとも、嘘だと思ってんのか!?」
「すまん 違う!
平助が私に嘘なんてつくはずが無い
なんていうか…
伊東さんの弟なのに、あまりにも知恵がないというか」
「伊東さんも賛成してるらしい」
「……それは、はったりだな」
「え?」
「私は、伊東さんをよく見てる
多分…鈴木より、正確に伊東さんを知っている
伊東さんが反対したから、平助を焚きつけて、暗殺計画が動いていると匂わせて
伊東さんの尻に火をつけるつもりだろう
でも、そんなことしたら御陵衛士は
新選組に壊滅させられる
力の差が歴然だからな」
「……そ、それもそうだな」
「平助… 私達は、中立的な立場にいる
いいか? 鈴木の言うことを鵜呑みにするな! あいつは、信用出来ない
鈴木に協力は、すると言ったが伊東さんの
意に反することは、鈴木の為にならん
かといって、伊東さんの指示に全て黙って従うこともない
私達は、やりたくないことは、しない
この立場を貫く! いいな!?」
「お、う… 時々、一が凄く土方さんに似てると思うんだけど…」
「は? 私が鬼みたいってことか?」
「ぷっ! そうじゃなくて! 鬼って!」
自分でも、似てると思うよ
伊東さんは、嫌いじゃないが
弟の為なら見境が無い
だったら、私だって
非情にならなければいけない
平助を守る以外の事は、考えず
毅然と振る舞わなくちゃ