無敵の剣
数日後


少し体はダルいが、素振りをしていると



「元に戻ったようだね」



私は、木刀をおろした




「ああ 自分でも、驚いている」



体調が万全でないのに、木刀が楽に振れる



「じゃ! 今日は、そこまで!」


「いや、感覚を覚えておきたい」


「だぁーめ! また熱が上がるよ?」




沖田さんのお強請り風の
コレに、やはり弱い



「着替えてくる」


「うん!早く戻って来てね!」



寝間着に着替え、部屋に戻ろうとした
廊下で胃に差し込みが…


壁に手をつき、痛みに耐える




「う、うぇっ」




今までで1番多く血を吐いた




血の水たまりを作ってしまった…


片づけないと…




えと、井戸…  雑巾…




「きゃあ!!!斎藤さん!!!」



動けないでいると、御幸に見つかり
叫ばれてしまった



病人とは思えない沖田さんの素早い到着



「何? この血」


私は、沖田さんに顔を向けた



「吐いたの!?」







玄関から、近藤さん、土方さん、永倉さん
原田さんの賑やかな声がした





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