無敵の剣
「バレたく…ない…」


「御幸さん! 流産ということで!!!」


「へ?」


御幸が間抜けな返事をしていると

血だまりに私は、ペチャッと座らせられた



「沖田…さ…ん」


「大丈夫!上手くやります!」


「斎藤さん!!任せて!!
とりあえず、目を閉じて痛そうにして!」


こうかな?


「そうそう!そんな感じ!!」



などと、していると



賑やかな声が、一斉にバタバタと狼狽え始めた


笑ってしまいそう…


沖田さんも笑いを堪える為に
私を包むフリして、ククッ小さく笑った


つられるから!!





「総司!!退け!!御幸!!着替えだ!!
永倉!!医者は!?」


「左之が呼びに行ってる!」


「土方さん!私が運びます!
血がつくから、離れて下さい!」




沖田さんが軽々と私を横抱きにして運ぶ





到着した医者に、流産だと言えと
半ば脅しに近いお願いをした




ここまでは、順調だった



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