無敵の剣
私は、襲撃に高揚し隙だらけの油断した
男らをつけた




油小路での乱闘以来、新選組が尻尾を掴めない残党の根城





そこは、薩摩藩の屋敷だった






中の様子も知りたいが
深追いは、危険だ






私は、屯所に戻ることにした






途中、奉行所により沖田さんと
合流して屯所に戻る





ピリピリした幹部の集まる部屋に
沖田さんと入る




「近藤さんのお怪我は!?」



沖田さんが、詰め寄る



「慶喜様が寄越してくれた医者が
全力で治療してくれて
今、熱に魘されている」


「危険な状態なんですか?」


「ああ」













沈黙

重い空気





いつも、それを破るのは、沖田さんだったのに


チラリと沖田さんを見れば




恐ろしく殺気の籠もった目



「仇討ちなんて、考えんじゃねえぞ」




私より先に土方さんが言った





そして、土方さんが




「斎藤、収穫は?」


「途中で捲かれてしまいました」





私は、皆の前で嘘をついた













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