無敵の剣
「永倉さんに死なれては、土方さんに
会わせる顔がない
連れて帰ると息巻いてきた」


息巻いてきたというか…
口づけしたんだが


「お前が死んで、俺だけ戻っても
俺、絶対殺されるじゃねぇーか!!」



「だから!!! 一緒に帰ればいい!!!」


「…そっか、それもそうだな」




時々、ヌケている


わざとなのか、謎だ





永倉さんの上から敵が現れ

私は、永倉さん目がけ突進し
敵を討つ




「俺、今、殺されるかと思った…」



「冗談言ってないで、集中しろ!」





疲労がたまっているんだろう

永倉さんが気づかないなんて




「おう!」




兎に角、ひとりでも多く仲間を無傷で帰さなければと奮闘した






本陣に戻るとすぐに大阪へ向かう支度をするように言われた




永倉さんをチラリ


「動ける!!!」


「……そう」



フラフラだろ!!!



と、言いたかったが
私の体では、大きな永倉さんを担ぐのは
不可能だ

動けるなら、歩かせよう







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