無敵の剣
バタバタと支度をしている間
荷物の少ない私は、連れて行く
怪我人の選別を山崎さんとしていた
「ここで別れや…」
山崎さんが、声を掛ける
新選組だけでも、かなりの減員
徳川は? 会津は?
「斎藤… なんや、心が疲れたなぁ…」
山崎さんのその表現が、ぴったりだった
体も疲れているが
心が疲れて悲鳴をあげている
「そうだな」 としか、返せなかった
私は、手に残る人を斬った感触を思い出し
ぶるっと振るえた
一通りの仕事を終え、胃に差し込みを感じ
人気の無い場所へ
「うっ うえっ… おぇ…」
こんな時に…
乱れる息を整えながら、口を拭く
ザッ ザッ 誰かの足音に、顔を上げる
「声を出すな… 誰にも言うなよ…」
殺気混じりに、脅す
土方さんの小姓 市村君が
「水をお持ちします!」
走っていった
本当… 良い子だ…
すぐに水を持って来てくれて
「副長は、ご存知ですか?」
「いや、誰にも知られたくない」
「わかりました! 誰にも言いません!」
脅した自分が恥ずかしく思えた
「ふふふっ ありがとう」
荷物の少ない私は、連れて行く
怪我人の選別を山崎さんとしていた
「ここで別れや…」
山崎さんが、声を掛ける
新選組だけでも、かなりの減員
徳川は? 会津は?
「斎藤… なんや、心が疲れたなぁ…」
山崎さんのその表現が、ぴったりだった
体も疲れているが
心が疲れて悲鳴をあげている
「そうだな」 としか、返せなかった
私は、手に残る人を斬った感触を思い出し
ぶるっと振るえた
一通りの仕事を終え、胃に差し込みを感じ
人気の無い場所へ
「うっ うえっ… おぇ…」
こんな時に…
乱れる息を整えながら、口を拭く
ザッ ザッ 誰かの足音に、顔を上げる
「声を出すな… 誰にも言うなよ…」
殺気混じりに、脅す
土方さんの小姓 市村君が
「水をお持ちします!」
走っていった
本当… 良い子だ…
すぐに水を持って来てくれて
「副長は、ご存知ですか?」
「いや、誰にも知られたくない」
「わかりました! 誰にも言いません!」
脅した自分が恥ずかしく思えた
「ふふふっ ありがとう」