無敵の剣
いいよ


悪者で



ばかばかしい







なんて、思っていても







いざ、2人が口づけなんてしているのを
目撃してしまうと


それは、それで落ち込むものだ…






いつもなら、自分から話になんていかないが、今日は永倉さんと原田さんの間に
割って入る




「お前、ヤキモチだろ?」

「斎藤が触らせねぇから
絹に心移りしてんじゃねえか?」




2人は、何か勘違いしている



「私は、土方さんと夫婦にはならない
なのに、契るのはおかしくないか?」



「惚れた女に拒まれたら、傷つくぞ?
それに、夫婦になる相手じゃなくても
男なら、そういう欲求を満たしたいものだ」



「誰でもいいなら、私で満たす必要はない」




2人が黙る





ニヤリと笑い



「斎藤!俺は、お前がそういう奴だから
おまさとの縁談を頼んだんだ
新八!斎藤は、良い嫁になるぞ!!!
女だったらな!!!ハッハッハッハッ!」


「勝手に薦めるな」



バシンッ



永倉さんが背中を叩いてくる

いつもながら、痛い



「俺が、お前より強くなったら
貰ってやるよ!」


「だから、勝手に…
あ、負けなければいいのか」





結果



さらに落ち込むことになった







私の想いは、土方さんと同じではない





こんなに近くにいて





こんなに遠く感じるのなら






いてもいなくても、同じじゃないか?















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