無敵の剣
その後も報告を市村君にする



「斎藤さんは、大丈夫ですか?」 

「ん? 体調か?」

「も、です! 副長と…」

「市村君 気を使わせてすまない
私は、大丈夫
土方さんが誰と夫婦になろうと
幸せなら、私も嬉しいよ」





情けない


市村君に気を使わせるなんて












土方さんとは、もう

仕事以外で話をすることもなくなった






「私もついて行きます!」








甲州へ城を先押さえに行く指令を受け


準備をしているさなか



絹が申し出たのだ





「斎藤さんも行くのなら、私も良いでしょ
同じ女ですから!」





皆が、困惑していた

私を引き合いに出され

返答に困ってキョロキョロ




「良いんじゃないですか
土方さんのそばから離れないようにしていれば、危険も回避出来るでしょう」




私が言えば、そうだそうだと納得する




ズルイ







私が絹を好まないところは、こういうところなんだと、再認識する















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