無敵の剣
光と影、表と裏
しばらく大阪で過ごし

ネコが心配になったので、京に戻った



お婆さんの膝から飛び下り
私の足に駆け寄り、スリスリと顔をつける



「久しぶりだな 良い子にしていたか?」


「にゃあーん」



嘘つき…



「お婆さん、明日そこの障子を替えますね」


「おおきに」



ビリビリになった障子には、ネコの爪跡が
くっきり



うちの障子は破かないのに…








翌朝





早起きして、家を掃除し、素振りをした

それから、障子紙を買いに行き
糊を作り

さぁ 貼り替えようとして手を止めた



ひとりで貼り替えたことがない…



実家では、反対側を壱に抑えて貰っていた



「抑えようか?」


お婆さんが申し出てくれた


「ここをお願いします」


手をとり、位置を教える


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