無敵の剣
私は、臆病だ


今も実家には、人の気配があり
両親がいるようだ

姉は、嫁いだだろう

兄は、両親を支えているんだろう



なんて声を掛けて入る?



ただいま?  



いや、今更か




追い返される事も考えられる





しばらく立ち尽くした






無理だ…




帰ろう…





「ごめんくださぁーい!!」


背後からの大声に振り返る



「おっ沖っ…」


「フフッ ついて来ちゃった!!
雪の格好で出ちゃうくらいだから
会わずに帰るだろうなって」


あ…  うっかりしていた



しかし…  心の支度が…



ガタッと扉が開いた



「こんにちは!突然、申し訳ありません
私は、高島宗次郎 こちら、妻の雪です」




沖田さんの挨拶聞き、母は静かに言った


「何の御用でしょう?」


「私、一君と壱君と仲良くさせて貰ってて
2人がご両親の心配してましたから
今日は、妻とご挨拶に参りました」


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