無敵の剣
「宗次郎さん!ただいま!
あら!? 土方さん!?お久しぶりです!」



和やかに談笑していたらしい空気
私がニコリと笑い


「おう」


「おかえり! 雪、その背中にいるのは
宗一郎?」


「あ、ええ! 佐代子が良くなくて
預かることに! いいでしょう?」


「私は、構いませんよ」


「ふふっ そう言ってくれると思った!
宗一郎! 宗次郎叔父さんだよぉ~」


「なんだ?総司の方が、弟みてぇだな」


「この子は、高島の後継ですからね
私は、次郎ですよ!」


「私が、二郎と呼ばれていたからというのもあるけど」


「心配して、捜してみりゃ、呑気なもんだ
俺は、お前らがいねぇとさみしくて…
静かでつまらんという意味だ!!!」


さみしい、で合っているのに
強がりを入れる子供みたいな土方さんに
思わず笑ってしまう



「面白いおじさんだねぇ!!ふふふっ」


「おじさんっ!!」


「おじさんですよ!私達といくつ離れていると思っているんですかぁ?」


「……うっせっ!!」



沖田さんと土方さんが、昔のように
小競り合いを始める





懐かしい…







微笑んでいると



「そろそろ、戻る
すまなかったな…」




それが、突然の訪問ではなく
絹の事だと、伝わった




「土方さん! 少し、肩の力を抜いて下さい
それから、人をよく見て!!
迷ったら、市村君の意見を参考に!!」



「うんうん! 市村君は、土方さんより
ずぅっーとしっかりしてるからね!
前は、私が見極めの係をしていましたが
私がいなくなったら、急に騙されて
土方さんは、警戒心が強いクセに駄目ですね!しっかりしないと!市村君に怒られるよ!クスクスッ」



「市村に怒られるほど、もう騙されたりしねえよ!!!」



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