無敵の剣
「ただいま! 間に合いました!」


「そう!良かった!ひどい雨だね!
宗一郎が驚いて大泣きしたんだよ!」


「気持ち良さそうに寝てるじゃないですか」


「今、寝たんだよ」




いつの間にそんなに仲良くなった?

なんて目で見ていると



「ヤキモチ?」


「……別に」



と、言いつつ少し妬いている


いつも私が世話をしているのに
今日に限っては、どんなに頑張ってもダメ

沖田さんが抱かないと泣きやまない


「宗一郎! おじさんが寝られないだろ!」


「クスクスッ!雪!その口調じゃ怖がるよ!
ねぇ?宗一郎?」



仕方ない



私は、沖田さんの隣に布団を並べた


「クスクスッ いいですねぇ~
家族みたいで!川の字~」



楽しそうな沖田さんにつられ
宗一郎も安心し、眠る



「良い父ですね」


「雪だって!良い母ですよ」


「お気遣いなく」


「お世辞じゃないよ!
君は、手を抜かない!上手くいかなくても
一生懸命やり遂げようとする!
私の良い妻、もしも子がいれば
絶対に良い母ですよ!」


「ありがとうございます」



宗一郎を撫でる沖田さんを見つめる



「ん? なんです?」


「灯り、消していいですか?」


「ええ、どうぞ」



灯りを吹き消し、沖田さんの方へ
身を乗り出す


暗闇は、私にはなんでもない


沖田さんの頬に手を添え
額にそっと、口づけをする


「//////何!? 何!? どうしたの!?」


「おやすみなさい」


「///おやすみ///」







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