無敵の剣
新選組に入隊するものには、剣術未経験者も少なくない


私は、そういった者を指南する役を任され
間者かどうかも観ている


なるべく、親しくならないようにと
努めている



粛清するのは、私だから





「斎藤君」



ザザザザザッ 平隊士が頭を下げる



沖田さんが顔を出すと、空気が変わる


というのも…



ニコニコ顔に似合わず
沖田さんの稽古は、驚くほど厳しい


本当に、人が変わる


その厳しさは、隊士への優しさだと
私には、わかるのだが

どうも、怖がられている




「なんだ?」


「土方さんが、終わったら来てくれって」


「そうか、ありがとう」




近頃、幹部への敬語を禁止された






わざと、壁やら溝やらこしらえているとは
言えるはずもない







稽古を終わらせて、土方さんの部屋へ


















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