無敵の剣
その翌日

壬生寺で花見をすることになった





この行動力は、仕事にも生かして貰いたい





土方さんが指揮をして
料理や酒が運ばれた




遊びにも手を抜かない






男とは、子供が大きくなっただけの
生き物に見える





「斎藤さん!どうぞ!」


「ん」




酒を飲みながら、気がつく


そうじゃない!



私は、花が見たかったんだ!



深雪が他の人に酌をしているあいだに
お猪口を置いて、席を離れる







桜の下に立ち

満開の枝を見上げる







雪…







雪が亡くなって、もう…  1年






「斎藤! 何してんねん! …え」


試衛館の縁者 篠塚岸三と名乗り
花見に参加している山崎さんが
私を弄りに来たが


とても、驚いている


「斎藤?」



桜に見惚れていると思っていただろう



実際の私は…




「なんや?どないしたん?」



山崎さんが心配するほど




「この世の終わりみたいな顔してんで?」




そういう顔をしている自覚がある




普段、感情が表に出ないからか



破壊力があるらしい




「……斎藤」







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