無敵の剣
ミツの実家、池田屋へは近藤さん

監察方が以前から目をつけていた四国屋へ
土方さん


本命は、四国屋だろうという決断に至り
土方さんが大勢を引き連れる

その代わり、近藤さんは腕の立つ者を
連れて行きたいと言った


1番に名指しされたのは、私だった


「私は、土方さんについて行きます」


私は、局長である近藤さんより
土方さんを選んだ

直属の上司だからという
単純な理由ではない





昨夜

土方さんが私を守る為に
悪役を買って出たことを理解している


ミツを通した平隊士に
私を疑わせないため


ミツを帰らせたことは
ミツが私に好意があると感じた上で
私を守ってくれと遠回しに伝えたんだ


結果、ミツは自害した



旅籠の娘にしては、学のある
賢い娘だった



土方さんの意図を理解していた





私は、新選組に残る為に


全部わかった上で






ミツを見捨てた







それだけ、新選組を大事に思っているのだと、近藤さんが感じたから
沖田さんより先に、私の名を呼んだ



私が、命を懸けたい相手は、土方さんだ










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