【BL】君を嫌う方法を僕はずっと探していた。
「まぁ、でもそんなところも引っ括めて晴紀なんだけどさ。」
探しても、探しても見つからない……。
僕が嫌えないのなら、いっそ嫌われてしまおうか?
いや、でもきっと僕の気持ちを知ったって哉都は困った顔をするだけで……結局は全てを受け入れてしまうんだ。
「おーい、聞いてる?」
「…何?」
「あー、またボーッとしてたろ?」
僕が君を嫌う方法、それは君を幸せにする方法でもあると思う。
だからこの気持ちを言葉にすることは出来ない。
「あんまりボーッとしてるとビックリさせるよ?」
「へぇ、哉都が僕を?やってみなよ。」
それは挑戦にも似た笑み。
「言ったな?絶対驚くよ?」
「そうかな?ちょっとやそっとじゃ驚かないと思うけど。」
だって僕が君を好きだってことの方が驚きだろう?
「そっか。じゃあーー」
と哉都は僕の目の前に回り込んでくる。
「覚悟はいいか?」
ビシッと指を突きつけられ、僕は首を捻る。