妹幽霊 兄と過ごした七日間


「ねえ、お兄ちゃん」

「なんだよ」

「デートしよっか」

「は?」

「デートしてたら、翼くんを見つける方法がわかるかも」

「本当かよ」

「気持ちの問題だけどね!」



 歩みを止めて振り返ると、何とも言えない冷めた目でわたしを見る。


 それが妹を見る目ですか。
 少しくらい、わたしのやりたいことに付き合ってくれてもいいじゃない。



「アイスが食べたいな、彼氏さん」

「詩月」

「希望はクリームソーダ」

「仕方ねえな。じゃ、行くか」

< 44 / 50 >

この作品をシェア

pagetop