妹幽霊 兄と過ごした七日間
お兄ちゃんはずっと、わたしのお兄ちゃん。だから、本当は弱い所を見せたくないんだと思う。
少しは、弱さ見せてもいいのに。
「どうしよう、お兄ちゃん」
「え。どうした!?」
「わたし、全部乗ってみたい」
「……どこか痛いのかと思ったぞ!」
「幽霊だから、それはないけど」
わたしはお兄ちゃんが持っているパンフレットを覗き込む。遊園地の反対側には動物園があるみたいだけど、まずは遊園地!
どうしよう。お兄ちゃんのことを考えると、全部乗るのは気が引ける。
だって、みんなにわたしの姿は見えないんだから。
「気にするな」
言いたいことがわかったのか、お兄ちゃんがわたしに笑いかける。