妹幽霊 兄と過ごした七日間
青い顔をしたお兄ちゃんと再び合流して、とにかく落ち着こうとペットボトルのジュースを買ったところ。
わたしはジェットコースターよりも怖い思いをして、お兄ちゃんは妹が落ちていく恐ろしい光景を目にした。
いくら幽霊でも、死なないとわかっていても、事故現場を目にしたようなもの。もう、遊園地はこりごり。
「落ち着いたか?」
「紐がないバンジージャンプだったよ」
「まさにそれだな」
「でも……」
「ん?」
「すごく楽しかった!」
あ。すごくあきれたって顔してる。
でも、いいんだ。
だってお兄ちゃんも何か楽しそうだから。
「でも、これじゃあ何も乗れないね」
「じゃあ、さっきのメロンパンとか買って。隣の動物園に行くか」
お兄ちゃんはすごく優しい。わたしのために、いつも色々と考えてくれてる。
病院でも、そうだったな。