妹幽霊 兄と過ごした七日間


 青い顔をしたお兄ちゃんと再び合流して、とにかく落ち着こうとペットボトルのジュースを買ったところ。


 わたしはジェットコースターよりも怖い思いをして、お兄ちゃんは妹が落ちていく恐ろしい光景を目にした。


 いくら幽霊でも、死なないとわかっていても、事故現場を目にしたようなもの。もう、遊園地はこりごり。



「落ち着いたか?」

「紐がないバンジージャンプだったよ」

「まさにそれだな」

「でも……」

「ん?」

「すごく楽しかった!」



 あ。すごくあきれたって顔してる。


 でも、いいんだ。
 だってお兄ちゃんも何か楽しそうだから。



「でも、これじゃあ何も乗れないね」

「じゃあ、さっきのメロンパンとか買って。隣の動物園に行くか」



 お兄ちゃんはすごく優しい。わたしのために、いつも色々と考えてくれてる。


 病院でも、そうだったな。

< 50 / 50 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:6

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

【短】君がくれた出逢い

総文字数/7,419

恋愛(純愛)21ページ

表紙を見る
表紙を見る
雨に恋するキズナミダ

総文字数/26,850

恋愛(純愛)60ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop