10歳の年の差はどうやって埋めますか?
おびただしいラインはそこで終わっていた。

私はベッドの横に座り込み、どうにか一文だけラインをした。

-ごめんなさい。倒れちゃった。-

画面を見ていると、気分が悪くなってくる。

私は何とかベッドにもう一度上がろうとしたが、それも無理だった。

そしてベッドにもたれかかったまま、深い眠りに落ちていった。

朝、私には布団が掛けられていた。

「悠希、大丈夫?様子を見に来たらそんな所で眠ってしまっているから…。ベッドから落ちたの?身体は大丈夫?私の力ではベッドに入れてあげられなくて…。」

お母さんが本当に心配そうに私の肩に手を置いた。

「心配かけてごめんね。」

私はそろそろと立ち上がる。

昨日とは違い、少し身体は動いてくれた。

「悪いけど、もう少し眠るわ。会社にだけ連絡しておくから。」

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