10歳の年の差はどうやって埋めますか?
「なっ、泣くなよ。悠希は俺の横に居てくれたらいい。…出来れば、笑っていてほしいけどな。」

総が私を見つめる。

「どうしよう、総。すごくドキドキする。」

私は自分の胸に手を当てる。

「悠希はやっぱり鈍感すぎる。今のは2回目のプロポーズ…、というより念押しなんだけど。」

「えっ?」

「1回だけだとこっちが不安になる。…そろそろ俺を安心させてくれ。悠希に振り回されっぱなしだ。」

「そんなつもりはないんだけど…。」

私は申し訳なさそうに言った。

「まあ、それもひっくるめて悠希が好きだ。」

優しく笑う総。

「私、舞い上がっちゃいそう。」

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