10歳の年の差はどうやって埋めますか?
松田さんの手の力が少し緩んだ。

「悠希さん。」

私は恐る恐る顔を上げた。

何とも切なく泣きそうな顔をしている松田さん。

私…、松田さんにこんな表情をさせてしまったんだ…。

何だかとてもショックだった。

もしかしてさっきの松田さんと同じ気持ち…?

「悠希さん、やっぱりちゃんと付き合ってもらえませんか?」

今の状態で全く想定していなかった松田さんの言葉に、私は思いきり焦った。

「なっ、何を言っているんですか?」

「ダメですか?」

松田さんは急に強引になった。

「ここで返事を下さい。」

「だって何度か会ってからって…。」

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