10歳の年の差はどうやって埋めますか?
清水君は私の返事を遮るように、きっぱりと言い切った。

「佐野は自己評価が少々低すぎるんじゃないか?一緒に居て単純に楽しいのかが一番大事だと思うぞ。」

私は清水君に苦笑いをする。

「そんなに相手の年齢が気になるんなら、俺と付き合ってみるか?」

私は助手席から運転席の清水君に視線を移した。

確かに松田さんに比べると、年相応の落ち着きはある。

それは経験が作って来たものであると確信できる。

「そんなにじろじろと見るな。冗談だと思っているだろう。」

私は思いきり首を縦に振る。

「さっき話した話には、補足がある。離婚をしたのは最近だが、もう1年以上俺達は別居していた。その間、俺は凄く落ち込んでいた。それをここまで復活出来たのは、佐野のおかげもある。」

「ん?」

私は首をかしげる。

「清水君、何を言いたいのかよく分からない。」

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